大湫宿を出るとすぐに「十三峠入口」の石碑に出会う。今回は西から江戸に向かって歩いているので、基本的に下りの多いアップダウンなのだが、京都に向かう逆方向の登りはかなりきついと思われる。単純な登りではなく、急な登りと下りがこれでもかと言わんばかりに繰り返される。「十三峠おまけに七つ」と言われる所以である。しかし、そうした苦労も十分に報われてさらにお釣りが来るのが、御嶽宿、細久手宿、そして大湫宿から大井宿までの中山道歩きなのだ。
葉がすっかり落ちて明るくなった林の中の道を行く。
尻冷やし地蔵。お地蔵さんの後ろから淸水が湧いていて、昔から旅人が喉を潤した場所。
この辺りの中山道はゴルフ場を突っ切って行く。ゴルフボールが飛んでこないようにネットが張ってある。
突然、お客を乗せたゴルフカートが目の前を通過。
森の中に新しくできたばかりのバイオトイレ。冬は水が出ないと書いてあるがトイレ自体は利用可能だ。
トイレの裏側。おそらく太陽光パネルの電力で撹拌するのだろう。近づくと入口のライトも点灯する。
十二月中旬なのにまだ紅葉が残っている。
下座切場の分岐。
深萱立場の休憩所。きれいなトイレもある。この日はこの東屋で昼飯にした。大黒屋さんが作ってくれたおにぎりがおいしかった。
分岐。
これが紅坂の途中にある牡丹岩。道端に「ぼたん岩」という標識を見つけて、どこにあるのかと見回すと、落ち葉に半ば埋もれて足下にあった。地下深くで固まった花崗岩が地殻変動によって地上に露出した後、岩の弱い部分が風化してタマネギ状に亀裂が入る「玉葱状風化」という珍しい現象だ。玉葱や牡丹というよりも、ぼくには薔薇の花に見える。
紅坂一里塚。しっかり残っている。
未舗装の農道が続くのどかな風景。
棚田と遠くの集落。
乱橋(みだればし)。乱坂の入口にあり、中山道で唯一残る土橋だと言う。
乱坂(みだれざか)。大名行列もここへ来ると隊列が乱れたことから名付けられた。なるほど、かなりの急勾配だ。
首なし地蔵
姫御殿跡。
槙が根立場の茶屋跡。
歩道道路に出る。
所々に東海自然歩道と中山道の分岐があり注意が必要。
西行の森 桜百選の園公園
槙が根一里塚。
中央自動車道のガード。高速道路のすぐそばに昔のままの中山道が保存されている。
踏切を渡って大井宿(恵那市)方面へ。
大井宿の入口にある長島橋。
宿場町の雰囲気が残る古い町並み。