木曽町の新開地区にある自宅の近くで見かけた異様な光景。木曽町では以前から、畑の作物を食い荒らす野生の猿が問題になっている。様々な野菜が食べ頃になるこの時期、猿にとってはたまらない季節だろう。特にトウモロコシは猿たちの好物で、実が熟す前にどんどん勝手に「収穫」してしまう。万策尽きたこの畑の持ち主は、ついに熟したトウモロコシを有刺鉄線で巻いてしまった。
ネギ畑も、こんな風にしっかり囲わないと荒らされてしまう。猿たちはネギを抜き取ると、白くて柔らかい部分だけ食べて残りは捨てて行く。トマトでも、人参でも、ナスでも、カボチャでも何でも食べてしまう。でも中には被害を受けない作物もあるようだ。
たとえばこの写真の里芋は全く被害を受けていない。他にも、サヤインゲンやオクラなども無事だ。しかし同じ芋でも、ジャガイモは掘り出して食べてしまうらしい。
さて、同じ猿でも「地獄谷野猿公園」のスノーモンキーは大人気だ。世界中から「かわいいお猿さんが温泉に入る姿を一目見たい!」と観光客が訪れる。確かに目を細めて気持ちよさそうに温泉に入っている姿を見ると、ほのぼのとした気分になる。小猿が母ざるに抱きついているのもかわいい。
でも木曽では・・・猿は間違いなく嫌われ者だ。農家が大切に育てた野菜や果物を群れで訪れて食い荒らす。道路を大きな顔で横切って、近づくとこちらを威嚇する。最近は里の作物をたくさん食べるので、栄養状態が非常に良くなって一年中繁殖している。いつでも小猿がいる状態なのだ。
害獣として駆除するのだが、様々なルールがあって野生動物は簡単に駆除できない。鉄砲で撃つためには資格が必要だ。なんとかニホンザルと平和に共存する方法はないものか。