江戸から京都までを六十九の宿場でつなぐ中山道。その中間点が木曽町にある。宮ノ越宿と福島宿のほぼ中間、JR で言えば原野駅の近くに説明板と石柱が建っている。
英訳も付いた新しい説明板。最近は外国人のウォーカーも多いので、それに対応したものだろう。
中間点の石標。江戸までと京都までの距離が記載されている。
ここに立って周囲を見渡すと、もちろん一番目立つのは木曽駒ヶ岳とその周辺の美しい山並み。しかしそこで谷の反対側に目をやると・・・。
山の中腹に三角形の岩が突き出しているのが見える。それが今回取り上げる明星岩だ。
アップで見るとこんな感じ。地元民にとっては見慣れた岩で、中山道中間点にほど近いコミュニティセンター脇には「明星岩公園」がある。しかし実際にその岩の上まで登った人はというと、それほど多くあるまい。
中山道中間点から 10 分ほど宮ノ越宿方向に歩くと、こんな中山道道標がある。明星岩の文字も見えている。そこで道路の反対側を見ると・・・。
原野駅の入口を示す案内板。数十メートル先にはすでに JR 原野駅が見えている。
跨線橋で JR 中央線を越えると神社の境内の隅に「明星岩」の標識が見える。それに従って細い草道を下る。
竹藪を通り抜け、田んぼの畦道を進む。この日、なんと畦道に座っているキツネを発見。向こうもぼくを見ると一目散で逃げていった。たぶん対岸の山から橋を渡ってきたに違いない。
5 分ほどで木曽川にかかる橋が見えてくる。鉄製で手すりも付いたかなり立派な橋だ。ところが・・・。
渡り終わった部分が落石で大きく壊れている。構わず渡って川下方向(左)に進もう。
川岸のこんな道を 5 分ほど歩くと。
やっと「明星岩」の標識が現れる。ここからはつづれ織りの山道となる。
急登でどんどん高度が上がり、木立の間に原野の集落が見えてくる。
15 分登ると、ようやく明星岩に到着。
鳥居をくぐると御嶽神社と駒ヶ岳神社の両方の石碑が祭られている。
木立の向こうには白く輝く駒ヶ岳の主峰。
横から見た明星岩。昔の写真では低木が切り払われて見通しが良くなっているが、現在はこんな感じ。夏になって木の葉が茂ると、麓の景色は全く見られなくなるだろう。
真上から見たところ。やはり木が邪魔になっている。
木曾福島の町並みが良く見える。
鎖とロープが設置されていて、簡単に登れるようになっている。しかし今回はカメラを落とす危険性があったので、空身で登った。次回はリュックにカメラを入れて登って、できれば動画も撮りたいと思う。岩上にも少し木が茂っているが、木曽駒高原とその向こうにそびえる木曽駒ヶ岳を一望できる素晴らしい展望台だ。