御嶽古道を歩く Part 2 – 十二権現から八海山神社まで(Walking Ontake-Kodo : Juni-Gongen to Hakkaisan Shrine)

 御嶽古道(Ontake-Kodo: Old Ontake Trail)を歩くシリーズの第二弾。前回の Part 1 では、一合目から三合目の「大又三社(おおまたさんしゃ)」まで歩いた。大又三社から十二権現までの区間は、次回 Part 3 で滝巡りと合わせて歩くので、今回はその後の部分、十二権現から八海山神社までを歩く。

 車道から見える十二権現の鳥居。

 十二権現(正しくは「御嶽山十二大権現」)の社殿。

 子宝を授かるという「さるぼこ」という人形。説明書きを読むと・・・なるほど、良いシステムだ。

 十二権現を見学したら、車道に戻ってしばらく歩く。車道が大きくカーブするところで、今は使われていないスキー場の跡地に出る。

 御嶽古道の標柱をたよりに、再びオフロードの古道に入る。

 右手を見ると、キャンプ場に向かう階段にも御嶽古道の標柱があるので、間違えてこちらへ進まないように注意しよう。

 古道の両側には次々と霊神碑が現れる。木曽西部地震の時に倒れてそのままになっている霊神碑も多い。

 立派な石垣。今は使われていないようで、活動を止めた古い御嶽講のものだろう。

 自治体が定期的に草刈りなどの手入れを行っているので、登山道はとても歩きやすい。十二権現までの古道が、荘厳で神秘的ともいえる雰囲気の中を登ってきたのに比べて、この辺りでは植生の変化によって明るい登山道となっている。

 古道と車道が交差する箇所には「御嶽古道」の標柱が設置されている。

 旧八海山。

 この辺りから鬱蒼とした森は消えて明るい高原となる。植生も広葉樹から樅(モミ)や栂(ツガ)などの針葉樹に変化する。

 八海山神社手前の階段。

 五合目の八海山神社(標高 1670m)に到着。神社の境内に湧き出る御神水は眼病に効くという言い伝えがあり、鳥居の手前にもでっかい目玉の置物がある。ここに八海山神社があるのは、王滝口を開いた普寛行者が、新潟県魚沼郡にある八海山を訪れて御嶽山の兄弟山として八海山信仰を広めたことによる。

 残念なことに、ここから七合目(標高 2180m)にある「田の原」までは、スキー場開発によって御嶽古道がすっかり破壊されてしまった。標高差 500m の急勾配を、曲がりくねったバス道路が延々と続く。スキー場のゲレンデに作られた登山道はあるが、御嶽古道歩きを楽しめるのはこの八海山神社までとなる。

 さて次回の Part 3 では、オリジナルの御嶽古道にはこだわらず、御嶽山麓の自然を楽しみながら新滝と清滝を巡る「究極のウォーキングコース」を紹介する。

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