はやぶさ2、Ryuguへの着陸に成功!

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 はやぶさ2のタッチダウン想像図、画像:BBCジャパン

 本日、2019 年 2 月 22 日、小惑星探査機「はやぶさ 2」が遂に小惑星 Ryugu(りゅうぐう)へのタッチダウンに成功した。昨晩までは他の記事をアップしよう思って準備していたのだが、成功のニュースが入ったので急遽変更。やったね、おめでとう!!

 プロジェクトチームは、Ryugu のゴツゴツした岩だらけの表面を半年以上かけて詳しく精査し、着陸ポイントを探していた。その結果、そこだけ大きな岩がない直径 6 メートルの場所を着陸点に選び、今朝 8 時過ぎ、見事タッチダウンに成功。同時に弾丸を撃ち込んで、飛び散った細かい岩石の破片も採取した。


着陸ポイント、画像クレジット:朝日新聞デジタル

 今後、夏までかけてさらに 2 回のタッチダウンを実施し、その成果を 2020 年には地球に持ち帰る計画だ。はやぶさ 2 の帰還が待ち遠しい。2020 年には、東京オリンピックだけではなく、何かすごいことが起きそうな予感がしている。

 今回の「はやぶさ 2」プロジェクトの主な目的は、採取した岩石に水や有機物が含まれているかか確認することだ。Ryugu は太陽系生成の初期にできた原始的な C 型(C は炭素を表す)の小惑星なので、その可能性がかなり高いとみられている。もし有機物が含まれていれば、僕たち地球上の生命の起源を探る上で重要な発見となる。

 しかしたとえアミノ酸などが見つからなくても、Ryugu から持ち帰る岩石には非常に大きな価値がある。それは Ryugu のような太陽系生成の初期段階にできた原始的な C 型小惑星は、C コンドライトという鉱物からできているからだ。この岩石も主成分はケイ酸塩なのだが、熱を受けていないので水や有機物を当時のまま保持している可能性があるため、太陽系がどのように形成されたのかを調べるための大きなステップとなる。

ルカ(LUCA)ってなに?

 さて、上のリンク先は昨年の 8 月に書いた記事だが、この記事の中でぼくは「他の惑星または小惑星で生命体もしくはその痕跡が見つかる可能性」についてかなり否定的な見解を述べている。もちろん「見つかればいいな」という気持ちはあるのだが、水や有機物の存在はともかく、タンパク質や生命体の痕跡が見つかることは「まずない」と断言できる。

 惑星としての地球が誕生してから約 46 億年が経過している。しかし最初の生命が誕生してからはまだ 5 億年ほどしか経っていない。実にその間 90% 近くの期間、地球には生命が存在しなかったのだ。さらに、「ルカ」の記事でも紹介したように、地球上のすべての生命は一つの祖先から派生している。つまり、生命が誕生したのはたった一回だけ。

 地球という惑星に、それこそ何万回という偶然と幸運が重なり、それでも四十億年という気の遠くなるような時間を経て生命が誕生した。そんな風にして誕生したたった一つの生命も、絶滅寸前の状態を何度も経験した。そして遺伝子の(意図的とも思えるような)長い試行錯誤の後に、最初に「目を持った」生物が現れたのが、約 5 億 4000 万年前、カンブリア紀のこと。・・・どう考えても、直径たった 900 メートルの小惑星に生命の痕跡があるはずがない。


画像:JAXA はやぶさ2プロジェクト

 カンブリア紀以降の約 5 億年を「顕生累代」と呼ぶが、これは「生物が明らかに地上に現れた」という意味だ。しかしその後も 2 億年以上の間、原始的な植物と無脊椎動物が地球上を支配し、ぼくらの直接の祖先である脊椎動物が繁栄を始めるのはやっと 2 億 5000 年前になってからだ。背骨、頭、目、口、肛門、皮膚、こういったパーツが揃って初めて、ぼくらの祖先と呼べるような気がする。


ミロクンミンギア、画像クレジット:dinopedia

 これが確認されている最も古い脊椎動物、つまり最古の魚類であるミロクンミンギア(Myllokunmingia)の想像図だ。中国の雲南省、昆明市の南にある澄江(チェンジャン)という場所でその化石が発掘された。ここではカンブリア紀前期の動物化石が多数発掘され、まとめて「澄江動物群」と呼ばれている。


画像クレジット:JapaneseClass.com

 はやぶさ 2 が持ち帰る予定の岩石の表面に、上の図で「海口魚」と書かれているミロクンミンギアの化石がペタッと貼り付いていたりして・・・。