洗馬宿を出てしばらく歩くと畑の中に大きな梅の木があり、このところの暖かさに早くも満開に近い状態。
平出(ひらいで)一里塚。中山道はもっと山際を通過した方が近道になるのに、わざわざ桔梗ヶ原の真ん中を通している。ここには縄文時代からずっと集落があったことが判明しているので、よほど暮らしやすい場所なのだろう。
塩尻宿の現在の姿。幹線道路の一つである国道153号線が通過していること、さらに数度の大火に見舞われたことなどから、往時の宿場町の面影を見ることはできない。なんからの理由から、古くから人が住み着いている桔梗ヶ原、平出付近を避けて、少し諏訪寄りのなだらかな坂道に宿場を新設した。
本陣跡。他にも飛脚問屋跡などがあり、こんな風に標柱だけが宿場のあった場所を示している。
道標と中山道の標識。ここからは交通量の多い国道ではなく、峠に向かう山道を進む。
首塚、胴塚など、合戦の歴史が残る柿沢集落を抜けると、塩尻峠に向かう「永井坂」の勾配が次第にきつくなってくる。半分ほど登ったところで市外の方を振り返る。遠くに穂高連峰が望まれる。この辺りで町場から穂高が見えるのは塩尻近辺のみ。鋭い岩峰がひときわ目を引く。
峠への中腹、国道20号線沿いにあるワイナリー。
ワイナリーから塩尻方面を眺める。
馬籠宿から下諏訪宿までの間で、なぜか平出一里塚とこの東山一里塚だけが、形をしっかり留めている。美濃の琵琶峠や十三峠の一里塚を彷彿とさせる。
茶屋本陣跡。明治天皇のご休憩場所。
茶屋ノ前から峠への山道を見る。
街道のそばに見られた福寿草の群落。
ようやく塩尻峠に到着。
峠の公園。
諏訪湖の眺め。
公園内に設けられた展望台に登るとなかなかの絶景。
ここで浮世絵コーナー。渓斎英泉による塩尻峠から諏訪湖を眺めた図。「木曽街道六十九次」は、英泉と広重の合作となっており、この諏訪湖眺望の図は英泉によるもの。
峠を下りると、国道上を渡る陸橋の分岐に道標がある。
賑やかな中にも落ち着いた雰囲気が漂う下諏訪の町並み。そば屋が多く、それぞれ特徴のある温泉施設が充実している。
秋宮入口の看板。
手入れが行き届き、荘厳な雰囲気のある秋宮の境内。
しめ縄を飾った御神木。
諏訪湖が見える駐車場にかかる橋の欄干。
下諏訪の町並みと諏訪湖。
旅館「ぎん月」。上諏訪のように大規模な旅館や温泉施設はなく、しっとりと落ち着いた老舗旅館が散在し、ゆるく温泉街を形成している。