最近はコロナのことを話題にするのさえ嫌になってきた。しかし「嫌になった!」なんて言っていられるのは贅沢で、観光地の旅館や飲食業の皆さんは深刻な状況に置かれている。ぼくも連休は出歩かずに家でおとなしく片付けや庭仕事などをして過ごしたのだが、以前から「雨の奈良井宿」というテーマで写真を撮りたかったのと、連休の人出がどんな感じか見たくて宿場町にやってきた。
駐車場に車を駐めて木曽の大橋を渡る。小雨の中を渡りはじめると、ちょっと滑りやすいが表面の濡れた感じと背景の新緑がなかなかいい感じだ。
駐車場が満車だったのである程度予想はしていたが、かなり人が歩いている。ナンバーを見ると、関東方面からの客が多いようだ。近場で、空いていそうな観光地を選んできたのかもしれない。家族連れやカップル。皆さん、それなりに楽しそうだ。
民宿「いかりや町田」の前から中町方面を眺める。この辺りは「下町(しもまち)」と呼ばれ、江戸時代には職人が住んでいた場所。旅籠などはなかったが、今では民宿がいくつか軒を並べている。
伊勢屋の前。ここは脇本陣もしていた名家。現在は人気の民宿だ。奈良井宿の中でもこの中町の辺りは道幅が広くなっている。奈良井千軒といわれて栄えた大規模な宿場の中心部だ。
本陣跡の近く。こんなところに火の見櫓があったのか。今まで気がつかなかった。
雨で薄暗いので、ぞうすいの看板と豆電球の照明がなかなかきれいだ。
奈良井宿保存のきっかけとなった古民家「中村屋」の袖卯建(そでうだつ)。江戸時代の火災で焼け焦げている。それでもこの袖卯建のおかげで中村屋は延焼を免れた。この防火構造の効果が大きかったことがよく分かる。
ランプのカフェ。店先にランプが置いてあるだけで、なんとなく入ってみたくなる。奈良井にはセンスの良い店が多い。
高札場前のシバザクラがきれいだ。
鎮神社から宿場町を振り返る。。
宿場の南端まで歩いてから、来た方に戻りはじめる。雨が降るお昼時で、そば屋はどこも満席。ようやく下町の相模屋でなんとか店に入る。照明と言い、ガラス窓と言い、なかなか良い雰囲気だ。
九割蕎麦に煮物などの小鉢が二個付いて、さらに五平餅も付いたお得なセット。1350 円でお腹がいっぱいになった。